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◆技術者等の非正規雇用を明確に禁止すべき

 投稿者:pMailAgency  投稿日:2009年 9月 4日(金)12時01分49秒
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  ◆技術者等の非正規雇用を明確に禁止すべき

▼民主党は、マニフェスト案において、『原則として製造現場への派遣を禁止』とす
る一方で、『専門業務以外の派遣労働者は常用雇用』としています。『専門業務』の
『常用雇用』が除外され、かつ『専門業務』に技術者 (エンジニア) 等が含まれると
すれば、これは看過できない大きな問題です。
  技術者 (エンジニア) 等の非正規雇用 (契約社員・派遣社員・個人請負等) を明確
に禁止しなければなりません。
  改正前の労働者派遣法に関する「政令で定める業務」の内容は、技術の進展や社会
情勢の変化に対し時代遅れになっており、非正規雇用の対象業務を、全面的に見直す
必要があります。
  また、派遣社員だけではなく、「契約社員」・「個人請負」等を含む非正規雇用を
対象としなければなりません。

【理由】

●技術者等の非正規雇用が『製造現場』の技能職に比べて、賃金・雇用・社会保険等
  において有利だという誤解があるならば、そのようなことは全くない。長時間労働
  など過酷な労働環境に置かれている割には低賃金の職種で、雇用が安定しているか
  というと、『製造現場』の技能職以上に不安定である。

-補足-

(1) 技術者等は離職後の再就職が困難:
  技術者等は技能職に比べ、離職後の再就職が困難である。求人の絶対数が少ない。
  また、求人とのミスマッチが多い。それは、保持している技術・学歴・経験・資格
  等が狭く深い専門分野に特化し、その分野以外では評価されないからである。その
  ため、離職中の失業期間が長期化する。再就職のため、習得に時間のかかる技術・
  資格等を身に付けようとすれば、それによっても失業期間は長期化する。

  技能職はそれに比べ、離職後の再就職が容易である。求人の絶対数が多い。また、
  求人とのミスマッチが少ない。それは、保持している技能・学歴・経験・資格等が
  広く浅い分野に適応・応用できることによる。

(2) 技術者等の非正規雇用は低所得:

  技術者等の非正規雇用は、技能職に比べて高賃金とは言えない。上記(1) に示した
  ように再就職が困難なこと、もはや売り手市場ではなくなったこと、納期や成果の
  プレッシャー等の理由により、弱い立場に置かれるため、賃金は低く抑えられる。
  よって、ハードな職務内容や、短納期で成果を要求されるゆえの長時間労働、保持
  している技術・学歴・経験・資格等に見合う賃金は得られない。

  また、仮に就業期間の賃金が多少高くても、それが必ずしも高所得を意味しない。
  上記(1) に示したように、再就職が困難なため、離職中の失業期間が長期化する。
  そのため、技術者等の非正規雇用は、技能職に比べ、仮に就業期間だけで比較して
  賃金が高い場合でも、就業期間と失業期間を合わせた平均所得で計算すると決して
  十分な所得とは言えない。

  たとえば、技能職の非正規雇用が、月10万円の賃金で1年就業して3か月失業する
  ことを繰り返すとすると、平均所得は月8万円である。技能職の非正規雇用が禁止
  されると、平均所得は月10万円になる。技術者等の非正規雇用が月12万円の賃金で
  1年就業して1年失業することを繰り返すとすると、平均所得は月6万円である。

(3) 技術者等の非正規雇用は社会保険等が不利:
  技術者等と技能職を比べて、社会保険等において差別されているケースは少ないと
  見られる。しかし上記(1) に示したように、離職中の失業期間が長期化する。その
  ため、技術者等の非正規雇用は、技能職に比べ、仮に就業期間だけで比較して賃金
  が高い場合でも、就業期間と失業期間とを考慮して年金受給額を計算すると決して
  十分な所得とは言えない。就業期間は厚生年金、失業期間は国民年金へと加入する
  ことを考慮する必要がある。

  たとえば、技能職の非正規雇用が、月10万円の賃金で1年就業して3か月失業する
  ことを繰り返して25年加入すると、年金受給額は年67万円と試算される。技能職の
  非正規雇用が禁止されると、同様に年71万円と試算される。技術者等の非正規雇用
  が月12万円の賃金で1年就業して1年失業することを繰り返して25年加入すると、
  同様に年62万円と試算される (社会保険庁HP:自分で出来る年金額簡易試算) 。

----

  技術者等が『製造現場』の技能職に比べて過酷な労働環境に置かれているにもかか
  わらず、非正規雇用として冷遇されるのであれば、技術職より技能職の方が雇用・
  生活が安定して良いということになり、技術職の志望者が減少して人材を確保でき
  なくなる。努力して技術を身につけるメリットがなくなるため、大学生の工学部・
  理学部離れ、子供の理科離れが加速する。一方、技能職の志望者は増加し、技能職
  の就職難が拡大する。

●技術者等の非正規雇用が容認されると、マニフェスト案『中小企業憲章』における
  『次世代の人材育成』と、『中小企業の技術開発を促進する』ことが困難になる。
  また、『技術や技能の継承を容易に』どころか、逆に困難になる。さらに、『環境
  分野などの技術革新』、『環境技術の研究開発・実用化を進めること』、および、
  『イノベーション等による新産業を育成』も困難になる。

  頻繁に人員・職場が変わるような環境では、企業への帰属意識が希薄になるため、
  技術の蓄積・継承を行おうとする精神的な動機が低下する。また、そのための工数
  が物理的に必要になるため、さらに非効率になる。事業者は非正規労働者を安易に
  調達することにより、社内教育を放棄して『次世代の人材育成』を行わないように
  なる。技術職の魅力が低下して人材が集まらなくなるため、技術革新が鈍化、産業
  が停滞する。結局、企業が技能職の雇用を持続することも困難になる。

●派遣社員だけではなく、「契約社員」・「個人請負」等を含む非正規雇用を対象と
  しなければ、単に派遣社員が「契約社員」・「個人請負」等に切り替わるだけで、
  雇用破壊の問題は解決しない。

  企業は派遣社員を「契約社員」や「個人請負」等に切り替えて、1年や3年で次々
  に契約を解除することになり、現状と大差ない。

▲上記の様に、『製造現場への派遣を禁止』するにもかかわらず、技術者等の非正規
雇用 (契約社員・派遣社員・個人請負等) を禁止しないのであれば、技能職より雇用
が不安定となった技術職の志望者が減少していきます。そして、技術開発・技術革新
や技術の継承が困難になるなどの要因が次第に蓄積し、企業の技術力は長期的に低下
していきます。その結果、企業が技能職の雇用を持続することも困難になります。

  これを回避するには、改正前の労働者派遣法に関する「政令で定める業務」の内容
を見直して技術者等の非正規雇用を禁止し、むしろ技術者等の待遇を改善して、人材
を技術職に誘導することが必要です。これにより、技術者等は長期的に安心して技術
開発・技術革新に取り組むことに専念できるようになります。その成果として産業が
発展し、これにより技能職の雇用を持続することが可能になります。

  もしも、以上のことが理解できないのであれば、管理職になる一歩手前のクラスの
労働者ら (財界人・経営者・役員・管理職ではないこと) に対し意識調査をするか、
または、その立場で考えられる雇用問題の研究者をブレーンに採用して、政策を立案
することが必要です。
 
 
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