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二話

 投稿者:いつむゆ  投稿日:2005年 9月28日(水)08時09分36秒
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  今日は朝から大忙しだ。なぜなら あの方が お越しになるからだ。やわらかく、ふくよかで気持ちの良い声、凜とした強さと  奥深い優しさを合わせ持つ黒い瞳、深深とした肉球、そして辺り一面に輝きを振り巻く黄金の鬣。そう、あの  お方だ。                  壱結様もいつになく  そわそわとして落ち着かない。花瓶にいけた花を念入りに整え、ためつすがめつ眺めては直す、とゆうことを かれこれ5回は繰り返している。                              静加殿もオレンジ色の毛並が背中を中心に  ブワっと逆だっており、よほど緊張していると思われる。                            遠江殿に至っては 先ほどから激しく潮を噴いているせいで窓硝子は びしょびしょに濡れそぼってしまい、これは放置しておけば明後日には きっと見事な結晶となってしまうことだろう。
ようやく銀食器を磨き終えた私は晩餐の仕度の為 立ち上がった。                     と その時、
夕暮れ前の静寂をズタズタに切り裂く様に、けたたましいサイレンが屋敷中を駆け巡った。
 

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